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1. 起こりやすい失敗パターン
時間に迫られた状況での投資判断
日本国内での投資と比較し、海外投資は案件発掘から投資実行までのタイムスケジュールが短い場合が多くあります。じっくり時間をかけて石橋を叩いていると、投資候補先や仲介者から急かされたり、場合によっては敬遠されてしまうこともあるでしょう。一般的に、外国企業に比べて日本企業は意思決定が遅い傾向にありますので、それを知っている投資候補先や仲介者から、より迅速な判断を迫られることも往々にしてあります。そのプレッシャーに押されてしまい、デューデリジェンスもそこそこに投資判断してしまったというケースは、失敗を招く可能性が高まります。信頼できると思っていた筋からの紹介ですと、おそらく大丈夫だろうという性善説で進めてしまうこともあるでしょうし、法人の場合、今期中に進めなければという時間的制約の中で半ば強引に決めてしまうということもあるでしょう。これらの場合、その投資事業に含まれるリスクをきちんと把握できていなかったり、わからないように投資候補先や仲介者に都合の良い条件で進められていることも少なくありません。
仕組みが不自然に複雑
海外投資だからといって必ずしも仕組みが複雑になるということではありません。一度見ただけで良くわかるシンプルな投資スキームも数多くあります。結果的に仕組みが不自然に複雑になるということは、投資候補先や仲介者の立場から見て、何らかの隠れた理由が存在する場合が考えられるでしょう。都合の悪いことをぼやかしていることもありますし、自分たちや既存投資家(既に別の投資家が参画している場合)に有利な条件を作り出すためにそのような仕組み作りをしていることも否定できません。