専門家が語る、少額の海外投資と、語学・資格勉強の費用対効果

まずはじめに、ここでは少額の海外投資と、語学・資格勉強のどちらかの選択肢が優れているということを言いたいのではありません。なぜなら、その当事者の目的、検討時点によって、どちらがベターな方法かが、変わるためです。経済的にも、時間的にも、両方の選択肢を取るだけの余裕があれば、全てに挑戦するのもありでしょう。

簡単に言ってしまうと、実務ベースで知識と経験を効率的に学ぶか、理論的・体系的にじっくり学ぶか、の違いでもあります。また、第三者に一定水準の能力を客観的に示す必要があれば(ないし、目的とする業務を遂行する上で必須であれば)、後者を選択するしかありません。

理論と実践

どちらの選択肢を選ぶにしても、基本的かつ最低限の理論を習得しておく必要はあります。例えば、英語を想定すると基本的な英単語や、文法等です。土台があっての応用となるからです。

少額の海外投資を実践すると、投資の世界で使われる単語や言い回しを効率的に覚えることができます。だいたいのパターンが決まっているので、何度も反復することで、次第に英単語をいちいち検索して調べなくても、内容が頭に入ってくるようになります。特に、日本語でのベースの知識がしっかり出来ていれば、よりスムーズになります。

実践の良い点は、生きている言葉に触れることができ、それをすぐに活用できる点です。理論的、体系的に学んでいくと、その内容が正しいことは確かなのですが、どうしても堅苦しい表現になってしまったり、実践ではあまり使われない知識に、時間を割いてしまうことがあります。

そしていざ、実践の場に立った時に、あれこれ考えてしまい瞬発力が出ないのです。結局、体系的に学んでも、実践経験がないと、身に着くまでに時間がかかるのです。語学を活用する目的がはっきりしているのであれば、遠回りせずに一直線に学ぶべきなのです。

投資か消費

投資を通じて学ぶ、ということは学ぶことに加えて、経済的なリターンも期待できるという一石二鳥の状態です。投資のための元本と、最低限のコストは先行費用として必要となるものの、原則的には期待値としてそれらを取り戻すことができなければ、そもそも投資とは言えません。投資の種類によっては、元本毀損のリスクが高いものもあるかもしれませんが、スタート地点から消費や損を見込んで、投資する投資家はいないでしょう。

万が一、失敗したとしても、勉強代として許容できる範囲にリスクが収まっているのであれば、いくらでもやり直しはできますし、そこから得られた経験は、将来的な投資判断に生きる貴重なものになるに違いありません。

一方、純粋な勉強のプロセスは、感覚的には消費になります。直接的な収入の要素がないからです。もちろん、資格等の結果が将来的な収入増加に、直接的に結びついてくるのであれば、先行投資として合理的に見ることができます。ただ、時間軸や増加幅に不確実性がある場合が多いかもしれません。

学びの範囲

海外投資を実践する場合、語学だけでなく、法律、会計、ビジネス全般の広い知識に触れることができます。海外ビジネスを学ぶには、絶好のテキスト、題材となるのです。しかも、ある程度の枠にはまった投資機会であれば、入口のハードルは高くありません。

ひとつの分野を集中して学ぶことのメリットもありますが、複数の分野を同時並行的に学んでいくと、それぞれの関係性や重要性が、実際に起こった事象に基づいて、より明確に理解することができるようになりますし、気付きの機会が増えます。記憶の定着にも、役立つことでしょう。


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