海外に行かずして、海外ビジネスを体験、学べるのかと思うかもしれませんが、難しく考える必要はありません。海外投資に挑戦することで、表面的ではなく、実践的に学ぶことも可能です。語学の面も過度に心配する必要はありません。真剣になれば、どうにかなります。
海外ビジネスの知識とスキルを身につける前に、語学の習得を優先するのも一つの選択肢と思われますが、本来的には語学は何かを他のことを成し遂げるためのツールであって、その習得自体を目的にしているケースは少ないのではないでしょうか。
海外投資のプロセスを通じて、ビジネスのみならず、語学も習得できるとしたら、海外ビジネスを手がけるきっかけを作れるのであれば、それを目指したい人にとっては、やらない理由がないでしょう。しかも、相応の投資元本さえ用意できれば、法人ではなく個人レベルでも、十分可能です。普段の生活を続けながら、海外に行かずしても、達成できるのです。
やり方によって、難易度やリスクが異なるため、投資の目的と投資家としての立場を定めた上で、挑戦することが望まれます。
海外クラウドファンディングへの直接投資
投資する方法の手当ができれば、もっともハードルの低い海外投資は、海外のクラウドファンディングプラットフォームへの直接投資でしょう。優位な点は、基本的にオンラインで手続きができること、投資元本の制約が少ないことです。
投資管理をするオペレーターが存在することが通常なので、海外に行く必要性は基本的にはありません(投資する方法を確立する過程で、一度は行かざるを得ないケースも考えられますが、定期的に投資対象国を訪れる必要性はないと考えられます。)。
上場有価証券投資のように、日々価格指数が変動する投資の類でもありませんので、時間をかけてじっくり投資機会、そのビジネスを検討し、意思決定、投資実行後の管理をすることができます。投資機会の進捗を追っていくだけでも、知識の蓄積になるでしょう。
共同投資への参画
海外クラウドファンディングよりは少し難易度が上がりますが、信頼できる取引関係者(投資家)との共同投資への参画が考えられます。既に主たる投資家が投資したものの一部を買い受ける方法であれば、海外に行かずとも、海外投資に参画することができます。
この方法の方が、よりプロフェッショナルな投資機会に遭遇することができる反面、投資金額の制約が出てくる可能性があります。あまり小さな投資金額ではコスト倒れしてしまう可能性がある上、共同投資家の数が増えすぎると、共同投資家間の意思決定が煩雑に、複雑化する懸念があるためです。
基本的には、最終的な意思決定の権利を単独で持つことは難しいですが、マイノリティ投資家の立場で、知識やノウハウを獲得するための初めのステップとして、共同投資に参画することは有効な方法です。頼れる共同投資家がいれば、遠隔でも十分な情報が得られます。マイノリティ投資で実績を蓄積し、次のステップとして単独投資、マジョリティ投資に自信を持って進むのが着実な戦略と言えるでしょう。