海外投資への直接投資で不労所得を得る。一見、ハードルが高いように感じるかもしれませんが、一般個人レベルでも現実のものになってきています。ITインフラが発展する前、高機能のスマートフォンが世界中で普及する前は、確かに海外投資は一握りの企業や個人が手掛けるものでしたが、現在は少し違っています。
安定的に不労所得を得るなら、わざわざ海外に投資しなくても、国内投資で十分という考え方もあるでしょう。もちろん、投資条件を欲張らなければ、投資したいと思う投資機会が国内にあれば、その通りです。無理して海外に投資するものではありません。
ただ、海外投資には海外投資ならではの魅力、メリットもあります。自国一国だけでなく、世界中の国の投資機会が探索対象になるので、投資機会が圧倒的に多種多様になります。
地球規模の社会課題解決に貢献するような投資機会にも、沢山出会える可能性があります。国によっては、シンプルに期待リターンの高い(リスクに対するリターンのバランスが良い)投資機会を見つけやすいかもしれません。経済的自由の道への投資の選択肢が多いのは、悪いことではありません。
定性的な視点になりますが、海外投資を手掛けるようになると、その規模に関わらず、各種海外動向に目が向くようになります。外国人とのやりとりにも慣れ、海外ビジネスの仕組みへの理解が進み、勘どころがついてきます。海外投資で不労所得を得ながら、ビジネスの視野を広げられる、スキルを身に付けられるのは一石二鳥と言えます。
収入源の分散効果
日本国内に住んで、不労所得は円建てのみで問題なしということであれば、収入源を海外に分散する必要性は少ないかもしれません。それでも、円建て資産の将来の目減りリスク(主要通貨に対する相対的な価値下落リスク)を考慮すると、外貨資産への分散は一考に値するでしょう。日本は成熟社会であって、大幅な成長曲線が期待できないからです。
海外旅行・長期滞在、移住、ビジネス。何らかの形で海外との接点がある場合は、海外投資による収入源の分散は、大いに意味があることと考えられます。フィンテックのサービスを活用すれば、外貨で受け取った金銭でも、格段に安いコストで円貨に換算することができますし、外貨でそのまま再投資することもできます。ビジネスや生活で外貨が必要な場合は、その外貨での収入があると、何かと便利です。
熾烈な競争からの脱却
投資機会の供給範囲が限定されていると、その需要次第で、競争が激化していきます。リスクが高い割には、期待リターンが低かったり、投資家の属性が偏ったりします(万人受けするはずの投資機会でも、特定属性の投資家が、期待リターンが下がり続けても、投資することで、投資機会としての魅力が下がっている場合があります。)。
投資範囲を海外まで広げ、そのポートフォリオに柔軟な発想を加えれば、需給のバランスが取れていない熾烈な競争に、自ら巻き込まれていく必要がなくなります。海外投資から直接的な不労所得を得る、ユニークな一面を持つ投資家として、注目されやすくなるかもしれません。大多数の中で埋没しないことは重要です。
社会課題解決等のきっかけ
多種多様な投資機会に巡り合えることは、海外投資の醍醐味のひとつです。国内の投資機会では出てこないような社会課題の解決に関連する投資機会もあるでしょう。社会課題はその国に限定されることもあれば、世界に通ずるものもあるかもしれません。いずれにしても、投資としての不労所得を得ながら、社会課題の解決に貢献することができるのです。