専門家が語る、海外投資で投資リターンと社会貢献は両立するのか

今後ますます両立していくと断言できるでしょう。一つ一つの個別の投資機会だけをみて検証することは難しいですが、世界的に複数の論文等で示されている通り、マクロ的な視点で、社会貢献に資する投資機会は投資リターンにプラスに影響するとされています。

せっかく投資を検討するのですから、社会貢献とはかけ離れた事業や資産に投資するよりも、少しでも世の中の役に立つものに資金を投じたいという場合もあるでしょうし、そもそも社会貢献が目的で、寄付よりは投資リターンを得られる方が一石二鳥でありがたいという場合もあるでしょう。

いずれにしても、投資というツールによって、世の中を変えられる、世の中に貢献できるということは素晴らしいことです。

自国にはない投資機会

なにもわざわざ海外に投資しなくても、自国内に十分にそのような投資機会があるのではないかという素朴な疑問もあるかと思われます。もちろん、それを否定しているわけではありません。自国内に魅力的な投資先があれば、嬉しいことです。

一方で、海外に目を向けると多様な選択肢があることに気付きます。法律や制度が違いますし、国土、気候、産業も違います。例えば、環境への社会貢献を考えてみると、環境先進国とそうでない国、地域とでは、投資機会の選択肢の幅が全く違うでしょう。

選択肢が多ければ、自分に合った投資機会を探しやすくなりますし、探す楽しみも増えます。海外と自国では文化や慣習も違いますので、想像もしなかったような投資機会に出会うことも考えられます。

世界的なトレンドとその定着

ESG投資やSDGsのように、様々な観点で社会に貢献する投資についての啓蒙活動が、全世界的になされています。当初はまだまだ浸透しているとは言い難い状況でしたが、近年急速に定着しつつあります。これらのキーワードを使って、新たなビジネス機会を創出しようという側面もあります。

特に欧州を中心とする先進国では、その活動が盛んです。もともと社会貢献に対する意識が高い国や地域が多いという背景も影響しているでしょう。このトレンドは、普及のスピードが遅くなることはあっても、中長期的に途絶えることはないと言えます。

直接投資の選択肢

好みの問題として、直接投資をするか、間接投資をするかという2つの選択肢があります。例えば、社会貢献に資する海外事業を手がける自国企業の株式に投資する、という間接的な方法もあります。ただし、その場合はその事業が企業価値に大きな影響を及ぼすほどのインパクトがなければ、投資リターンに適切に反映されませんし、お金に色がないので自らの資金がその事業に投じられたかもわかりません。

一方で、直接投資の場合はより明確で透明性を担保できます。プロジェクト毎に分かれた投資機会であれば、自らが何に資金を投じて、何が得られたのか、得られなかったのかがはっきりします。また、その投資機会に対するリスク分析も的確にできます。その観点では満足度が高いでしょう。


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