専門家が語る、海外投資で見落としがちな税金と気をつけるべき視点

投資の種類によって、課税されるものは異なりますが、その中でもうっかり見落としがちな税金がいくつかあります。投資した後に気づいて、想定していた投資リターンが税金によって、大きく削られるような事態は避けたいものです。

また、各国における税金の定義にも注意が必要です。自国の税金計算方法を前提に考えがちですが、同様の名称でも計算式が全く異なる場合があります。%だけに注目していると痛い目に会うでしょう。

例えば、キャピタルゲイン税や固定資産税等です。国によっては、課税対象となる部分が利益相当額だけではなかったり、単純な資産価格をベースに計算がなされないこともあります。所得税、法人税についても、指標等として公開されている情報は単一レートになっていたりしますが、実際には細かな累進になっていたり、控除があったりと所得額次第では実効レートが低い場合があります。

源泉税

国内取引の源泉徴収と、国外取引(主に出資、貸付)における源泉税には注意したいものです。前者については、新興国において手続きが煩雑になるケースが多く、還付の場合に時間がかかったり、還付自体が税務調査等、別の課題を引き起こすこともあります。また、仮に手続きが上手くいったとしても、回収するまでの間のキャッシュフローに少なからず影響してしまいます。

後者については、各国間で締結する租税条約によって、免税される場合や減免される場合がありますが、出資元、貸付元の自国で課税される金額との間で、完全に相殺しきれない、控除しきれない場合もあるでしょう。これは自国のエンティティが個人か法人か、黒字か赤字か、累積損失があるかどうか等によって、状況が変わってくると言えます。複雑なケースもあり、事前に税理士への確認が望まれます。

印紙税・登録税

権利移転、契約変更、登記手続等に伴って発生してくる税金です。見落としてしまうことも多く、場合によっては定額ではなく、取引金額に対して%で課税されることがあり、少額では済まないことがあります。

投資家の数が途中で増えたり、持分が変わったり、名義変更したりと投資の運用期間中には様々な権利移転等が行われる可能性があります。1回であれば、大したコストにならなくても、反復的にそのような事態が発生する場合は、積み上げるとそのインパクトは小さくないでしょう。

消費税

投資先のエンティティが、収入として消費税を受け取るビジネスをしている場合は、その受け取った消費税相当分を、納税する前に誤って使ってしまわないように気をつけなければなりません。海外では消費税率が高い国もあり、ビジネスの売上規模が大きいと、その税額分が一時的にキャッシュフローを潤し、利益が大きく出ているような感覚に陥ってしまうのです。

支払い消費税の金額が小さいと、まとまった額の消費税の納税がやってきます。あらかじめ金額を予測できていたり、その分の資金を分別管理していれば問題ありませんが、管理体制が不十分だと最悪の場合、資金繰りに大きな影響が出てしまうでしょう。


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