専門家が語る、海外投資は国内投資よりも魅力的なのか

結論から言えば、どちらかが一方的に優れていたり、劣っていたりするということはありません。

もちろん、投資対象にもよりますが、不動産を含めたいわゆる事業投資ではそう言えるでしょう。一般的には、海外投資は手間がかかったり、検討しなければならないリスクが多かったり、言語の壁もありますが、投資リターン含め、魅力的な投資機会は多くあります。

ただ、リスクの検証、管理が疎かになってしまうケースも散見され、そういった失敗事例が過大に海外投資は危ない、リターンを得られないといったイメージを形成している面もあります。投資はどこにでも成功、失敗はありますし、一般に表面化していなくても想像以上に成功しているケースは枚挙にいとまがありません。

海外投資を検討するに当たって以下を考慮すると良いでしょう。

海外投資の位置付け

将来の日本の経済成長率は低いから、これからは成長著しい国への海外投資につぎ込むべきだというような極端な考え方もあるかと思いますが、基本的には海外投資は、国内投資とのバランスでそのポートフォリオを考えていくべきでしょう。

国内投資の経験がベースにあって、その延長線上に海外投資がある、というのが自然な姿ではないでしょうか。分散投資の方法の一つと考えれば、リスク許容度も期待するリターンの目線も柔軟に検討することができます。

補完的な位置付けから始めれば、心理的なハードルは下がりますし、万が一の時でも投資ポートフォリオ全体への甚大な影響は避けられます。小さく始めて大きく育てるという観点を持つことをお勧めします。

投資リターン以外の意義

まずこれは、投資リターンを軽視しているという意味ではありません。投資リターンは当然期待する水準が得られることが前提です。一方で、海外投資の場合は経済的なリターン以外の意義を持っておくことが極めて大切です。

例えば、その意義は先進技術や環境、医療の促進、社会貢献の観点から来ているかもしれません。近年のキーワードで言えば、SDGs(持続可能な開発目標)がその意義になることもあるでしょう。観光で行ったことがある国や住んだことのある国で、親近感や共感がきっかけで検討することも考えられます。

国内投資と異なり、投資対象に興味と関心を持ち続けることができないと、様々な局面を乗り越える時のしんどさに耐えられなくなってしまうでしょう。海外投資に限らず、投資には良い時もあれば、悪い時もあります。

手間と果実

国内投資と比べれば、海外投資は手間がかかることも多いのは事実ですが、手間をかけるだけの果実があるのも、また事実と言えるでしょう。

簡単であればあるほど、誰もが参入しやすく激しい競争になってしまい、結果としてうま味のある投資機会を掴むことが難しくなります。また、一見楽に見えるものは裏に何かが隠されていることも少なくありません。

手間があるからこそ、魅力的な投資機会が存在していると思うと楽しく前向きに海外投資を検討できるでしょう。


海外投資の悩みを早く解決したい

具体的な個別相談をしたい