海外投資と聞くと、難しい、何か怪しい等の印象を持つ方もいることでしょう。しかしながら、一方で海外投資に成功している事例も多く見られます。
失敗した事例は、おひれはひれが付いて、噂を含めて情報が拡散しますが、成功した事例を不特定多数の人に自慢話する人、企業は少ないでしょう。なぜなら、その手法を真似されてしまうかもしれませんし、その分野での競合を増やしてしまうことになるためです。
一般的に、巷に出回る投資機会が玉石混交であることは事実でしょう。ただ、一定以上の目利き力があれば、明らかな石を取り除くことは可能です。これは海外投資においても例外ではありません。慣習や言語の違いはあれど、難しく考えすぎる必要はないのです。
もちろん、最初から大きな投資リターンを狙って、過大なリスクを取ることはおすすめしません。小さくてもまずは最初の一歩を踏み出すと、海外投資は難しいという幻想から解放されることでしょう。
類似する投資の仕組み
投資対象が異なったとしても、投資手法自体は千差万別ではなく、ある程度の種類の型におさまります。基本形があり、それにいくつもの応用形が存在するようなイメージです。世の中に無数のビジネスがあっても、類型化されたビジネスモデルのいずれかに、おおよそ当てはまることと似ています。
言語の違いはあれど、会計は世界共通言語です。数字をしっかり抑えることで不安を払拭することができます。投資実行するための細かな手続きは、やや複雑だったり、専門的だったりするケースもありますが、コンセプトが複雑怪奇になることは少ないでしょう。
IT技術の発展
一昔前であれば、通信手段も限られていましたし、海外現地に赴かないと物事が全く進まなかったり、そもそも正確な状況把握すら、骨の折れる作業でした。しかし、現在ではビジネスチャットやビデオ会議等が、ほとんどコスト負担なく自由にできるようになりました。
また、海外に渡航する場合でも、LCCを使ったり、割安な航空券を手配できれば、膨大なコストをかけずに、気軽に海外に行くことができます。
金融サービスが格段に便利になったことも大きいでしょう。低コストでの海外送金が普通になりましたし、オンラインバンキングの活用によって、国外から資金管理が容易かつ効率的になりました。また、契約書の電子化も進んでいます。今や、ほとんどのことがパソコンとスマートフォンでできてしまうのです。
目利き力の補完
IT技術の発展とも関係ありますが、投資機会の情報、投資を実現するための知識をインターネット経由で、入手することが誰でも楽にできるようになりました。また、SNS等の活用により、各種専門家へのアプローチの敷居も下がりました。
対面でなく、オンラインベースでアドバイスをもらったり、デューデリジェンスのサポートを依頼したり、自らの目利き力を補完する多様な方法が生まれています。少しでも外部の力を借りれば、一人で悩み、モヤモヤした状態で、投資の意思決定を迫られることはないのです。