専門家が語る、海外投資で、重要な意思決定に迷ったら思い出すべきこと

投資やビジネスは、意思決定の連続です。小さいものから大きなものまで様々ですが、そのひとつひとつの意思決定が、最終的な結果を形作っていきます。結果をあまり左右しない選択肢で間違えても、後から挽回できる可能性がありますが、重要な意思決定で失敗すると取り返しがつきません。

重要な意思決定ほど複雑で、選択肢が多いこともあるでしょう。また、一度決めたら後戻りが難しいケースもあります。全身全霊を傾けて、何日も資料と睨めっこしながら、意思決定に迷うことがあるかもしれません。

いずれにしても、最終的には何らかの意思決定をしなければならないわけで、後々に後悔しないためにも、納得した意思決定をしたいものです。周囲の雑音に影響されたり、時間に迫られ、焦って行った意思決定から、失敗すると確実に後悔が残ります。

意思決定に迷ったら何を思い出せば良いのでしょうか。

目先にとらわれない

つい目先の損得勘定をしたくなりますが、短期的なところばかりを見ていると、中長期的に足元をすくわれるかもしれません。それは協力者や取引関係者とのやりとりにも言えます。小さな目先のことで争った結果、感情を逆撫でして、中長期的に最高のパフォーマンスを発揮してもらえなくなるかもしれません。全てが合理的に進むとは限らないのです。

短期的なところばかり気にしていると、都度問題や不要な交渉が発生して、ジェットコースターのようにアップダウンを体験することでしょう。そのような意思決定の局面ばかりに遭遇すると疲れてしまいます。重要な意思決定以外で、任せられるものは他に任せるというようにしておけば、迷うような重要な意思決定のタイミングが来たときに、心理的に余裕をもって対応できるでしょう。

ボトムラインを覚悟する

常に最悪の事態を想定しながら、物事を決断していくということは、保守的な側面がある一方で、失敗を防ぎ、心理的に余裕を持っておく方法のひとつでもあります。不意を突かれて、心が落ち着かない時に、重要な意思決定をしようとすると、正常な判断能力が働かない場合があります。

元本保証のない投資やビジネスでない限り、絶対はありませんし、損失の可能性はつきものです。100%成功するような投資があれば、誰しもがこぞって資金投下しているはずです。期待リターンが目減りしても、仮に損失を被ったとしても納得できる腹積もりができるくらい、その意思決定に迷いがないところまで、突き詰めて考えることが重要です。

初心に立ち返る

何事も初心に立ち返って考えることが大切です。初心に帰った瞬間に、答えが自然と出てくる場合も少なくないでしょう。特に、そもそもの投資を決めた目的は何だったのか、何にこだわっていたのか、期待リターン以外の部分に着目してみるのが良いと言えます。通常、期待リターンは高い方が良いに決まっていますが、それ以外の要素は理念や投資方針等に左右されるからです。

海外投資を始めたからには、当初、時間や手間をかけて検討したはずです。何も深く考えずに投資実行を決めてしまったのならともかく、そこに想いがあったならば、少なくともいくつかの判断基準が思い浮かぶでしょう。目の前のことに焦点がいきがちですが、一歩引いて俯瞰することが、迷ったときには有効です。


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